平成最後の花金に「ホテルシーオオサカ」でファッションガラ ドレスコードは“思い出の服”

「ホテルシー(HOTEL SHE,)」を運営するL&Gグローバルビジネスの龍崎翔子・取締役兼ホテルプロデューサーと「レベッカ ブティック(LEBECCA BOUTIQUE)」の赤澤えるブランド総合ディレクターは4月26日、“思い出の服の祭典”と称するイベント「インスタント ガラ(INSTANT GALA)」を大阪・弁天町の「ホテルシーオオサカ」で開催する。ドレスコードは“思い出の服”。イベントを通して、服を“SNSに載せたら終わり”の時代に新しい価値のあるファッションを提案する。昨年4月に東京・渋谷のWWW Xで行った第1回目には約250人が訪れ、今回が2回目の開催となる。

 イベントではインフルエンサーたちが持ち寄った“思い出の”のフリーマーケットを開くほか、バンドグループ、フレンズでボーカルを務めるおかもとえみや、関西でリポーターやDJとして活動する高樹リサらミレニアル世代に支持されるアーティストたちがライブを行う。また裏テーマを“平成最後の花金”とし、会場にはテーマに沿った世界観を演出するコンセプトルームを設ける。“平成に流行したファッションを振り返ることが出来る雑誌のライブラリールーム”など全4部屋を用意する。イベントは2部制で、入場料はそれぞれ4000円(税込)。宿泊を含めたチケットプラン(2万5000円~)も用意する。

 龍崎は「ホテルはメディアだと思う。消費サイクルが早まる社会の中で、思い出の服を手に取り、思いをはせる時間を世に届けたい」とコメント。赤澤は「『本当に愛される服っていったいどんな服だろう』の答えを探す日々の中で『インスタント ガラ』の実現を決意した。このイベントが、何かを大切にすることの素晴らしさと出会うきっかけになることを願ってやまない」と語った。

 会場となる「ホテルシーオオサカ」は龍崎の監修のもと、2017年9月に開業。ホテルの定義を覆すようなさまざまな企画やイベントを行っている。また赤澤がディレクターを務める「レベッカ ブティック」は、ストライプインターナショナルが運営するビンテージセレクトショップで、ラフォーレ原宿の4階に店を構える。

「グッチ」がアイコンモチーフ“フローラ”を用いた日本限定コレクションを発売

「グッチ(GUCCI)」は、1966年に誕生したアイコンモチーフ“フローラ”を採用した日本限定コレクションを4月25日に発売する。ロングセラーのハンドバッグ“ジャッキーバッグ”(全5色、各23万円)をメインに、チェーン付きでボディーバッグとしても使えるロング財布(全5色、各9万6000円)、ミニ財布(全5色、各4万6000円)、コスメケース(全3色、各4万円)、ドキュメントケース(全3色、各5万7000円)をそろえる。全国の「グッチ」直営店と公式オンラインストアで扱う。

“フローラ”は、イタリア人イラストレーターのヴィットリオ・アッコルネロ(Vittorio Accornero)によって描かれたモチーフで、四季折々の花々に蝶やトンボなどの昆虫を組み合わせたカラフルで力強いビジュアルが特徴。この“フローラ”を今回、コットンとリネンで織り込んだキャンバス素材にデジタルプリントし、ウオッシュ加工とプルーフ加工で耐久性を高め、5型のアイテムに落とし込んだ。カラーはアイボリーやオレンジ、ライトブルー、ライトピンク、ライトパープルなど。いずれのアイテムにも、“GUCCI LIMITED EDITION”の文字をゴールドで刻印したレザータグをあしらった。

発売を記念し、“フローラ”のアーカイブを展示するインスタレーション「Flora : Living Postcards」を4月27日〜5月12日に「グッチ」銀座店で開催する。

吉岡徳仁 × 「イッセイ」 × セイコーのガラスから生まれた光の時計

セイコーウオッチは11月10日、「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」の総合ディレクションのもと発信するグローバルなデザイナーとのコラボ・デザイン・ウオッチとして、吉岡徳仁によるニューモデル“ガラスウオッチ”を発売する。

強化処理した無機ガラスを使ったデザインは、まるでガラスが時計の針を閉じ込めたかのような静寂を醸し出し、自然の光を受けて輝きを放つ。一つ一つ削り出し加工したカバーガラスの冷たさとコントラストをなすよう、ストラップには自然の風合いを持つカーフ(牛革)を採用した。ケース径は3mm、厚さは15.6mmとジェンダーレスに楽しめそうだ。価格は4万6000〜4万8000円。

吉岡は、「透明なガラスの塊から生み出された時計は、感覚を超越する光の彫刻になる。(ガラスが放つ光の根源である太陽のような)自然だけが、歴史を超える」と話した。

世界の「イッセイ ミヤケ」ブティックのほか、全国で「イッセイ ミヤケ」の時計を取り扱う店舗で販売する。

またセイコーは時計の発売に合わせて2〜13日、東京・赤坂の21_21デザインサイト(21_21 DESIGN SIGHT)で吉岡による近年のガラス作品を展示する「吉岡徳仁 光とガラス」を開催する。

「ギャルソン」で「カルティエ」時計を売る男が見つけた2つのブランドの共通点は?

「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は5月21日から、青山店で「カルティエ(CARTIER)」のアイコンウオッチ“タンク(TANK)”に特化した展示・販売会を開催している。6月10日まで。

販売するのは、ロンドンにショールームを構えるコレクターのハリー・フェイン(Harry Fane)。かつてハリーは、ロンドンのドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET以下、ドーバー)のイベントで、収集する時計の何本かを販売。その際、ドーバーのディスプレイに感銘を受け、今回の販売イベントに至った。青山店には1920年代のビンテージから、総プラチナの逸品(価格は1036万!)まで、ハリーが所有する37本の中から、25本を厳選して展示・販売。20日には「コム デ ギャルソン」顧客を対象にアポイントメント制でハリー自らが接客した。すでに数本の時計は売れたという。

ハリーに、「カルティエ」の“タンク”の魅力、そして「コム デ ギャルソン」で販売することについて聞いた。

集める時計は「カルティエ」の“タンク”だけなのか?それとも、ほかの時計も?

ハリー・フェイン(以下、ハリー):ほかの時計も収集しているが、一番好きなのは「カルティエ」の“タンク”だ。1917年に誕生して1世紀を生きてきた時計は、まさにタイムレスでジェンダーレス。そしてスタイルレス。今日の私のようなセットアップにも似合うし、店内を見ればわかると思うが「コム デ ギャルソン」のアバンギャルドなスタイルにも不思議と馴染む。1917年以来、60年くらいまでに作られた“タンク”は、2200本程度と言われている。このうち60年以降の60年間で紛失したり、盗まれたり、修復できないくらい破損してしまったりの時計が4分の1あるとしたら、世界に残る“タンク”のビンテージは約1650本。貴重なものだ。

所有する時計は全部で37本。そのうち25本も販売してしまっていいのか?

私はトレーダーだから、仕方ない(笑)。全ての“タンク”は、記憶に焼き付いているから大丈夫だ。今回販売するのは、どれもストーリーに満ちたものばかりだ。一番高価な1036万円の時計はプラチナ製。まだ、プラチナ時計なんて多くなかった頃の逸品だ。

(アポイントメント制の接客を1日終えて)「コム デ ギャルソン」の顧客への接客はどうだった?正直、時計に詳しい人ばかりではなく、普段交流するのとは違う人たちだったと思うが。

すごく面白い。皆、時計1本1本に込められたストーリーを重んじて、そこに魅力を感じ、中には買ってくれる人もいる。時計と洋服、商品は違うが、「コム デ ギャルソン」の顧客は、ストーリー性を重んじる人たちだからだろう。「今日買って、明日着て、明後日には捨ててしまう」モノや、そんな消費行動には共鳴できないところも、私と「コム デ ギャルソン」との共通点だ。私の「カルティエ」の“タンク”は、1日に5分遅れてしまう。毎日りゅうずを回す時、5分早めるのが日課だ。「面倒くさい」と思う人もいるだろうが、私には「愛らしい」。毎日、時刻合わせをするたびに時計と対話しているような気持ちになる。「コム デ ギャルソン」の顧客も同じなのでは?日々袖を通すたび、洋服と対話しているハズだ。

英百貨店セルフリッジ、エキゾチックレザー製品の販売を2020年までに廃止

英百貨店セルフリッジ(SELFRIDGES)は、2020年までに爬虫類などの革から作られたエキゾチックレザー製品の販売を取りやめると発表した。対象となるのはヘビ、ワニ、トカゲなどで、20年2月には食用の家畜から取られた皮革製品のみを取り扱うことを最終目標に掲げている。

セバスチャン・マネス(Sebastian Manes)=セルフリッジ バイイング・ディレクターは、「当社は未来志向の小売りとして常に最前線にいたいと考えている。将来的に、ラグジュアリーはクラフツマンシップと素材のイノベーションにより定義されるようになるだろう」と語った。最近では、「シャネル(CHANEL)」がエキゾチックレザーの使用廃止を発表しているほか、「グッチ(GUCCI)」や「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」「バーバリー(BURBERRY)」など、多くのラグジュアリーブランドが毛皮の使用廃止を宣言している。

セルフリッジは05年に毛皮製品の販売を取りやめており、ほかにも“意識的な消費”を推進するなど、環境保護に先進的に取り組んでいる。15年には使い捨てペットボトルの販売を廃止。16年に開始した“よりよい買い物で変化を起こそう(Buying Better, Inspiring Change)”プロジェクトでは、22年までに販売製品の50%をエコフレンドリーな物に切り替えて「消費者がエシカルで環境にやさしい製品を手に取りやすいようにしたい」としており、サステイナビリティーに熱心な若手デザイナーの支援も行っている。ダニエラ・ベガ(Daniella Vega)=セルフリッジ サステイナビリティー担当ディレクターは、「世界的な小売店としての影響力を活用して、提携企業や消費者に責任ある消費を促し、地球を大切にして未来を守ろうと呼びかけていきたい」とコメントした。